映画「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」 居場所を探し続けた詐欺師の物語

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出典: amazon.co.jp

主演: レオナルド・ディカプリオ, トム・ハンクス
監督: スティーブン・スピルバーグ
公開日: 2002年

2002年に公開された、レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス主演の「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」。

この映画は、レオナルド・ディカプリオが演じる天才詐欺師「フランク」と、トム・ハンクスが演じるFBI捜査官「カール」の攻防戦を描いた物語です。

先日、始めて、この映画を観ました。

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」というタイトルや、映画のパッケージから、コメディ要素の強い映画だと思っていましたが、実際は、「孤独」や「生き方」、「自分の居場所」、「人生」について、とても考えさせられる映画でした。

今、「ひとり孤独で寂しさを感じている人」や「自分の居場所を探している人」に、是非、1度は見て欲しい映画です。

ここでは、映画「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」のあらすじと感想について書いています。

※ ここでは、「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」のネタバレが書かれています。まだ、「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」を見ていない人は、映画を観たあとに読んで下さい。

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」のあらすじ

舞台は、1960年代のニューヨーク。

16歳という若さで、小切手の偽装を繰り返す、天才詐欺氏のフランク。

そして、そのフランクを追い続ける、気難しい性格をした、FBI捜査官のカール。

天才詐欺氏とFBI捜査官、2人の5年間の攻防線を描いた物語。

野心家の父のもとで育った、天才詐欺師のフランク

事業家の父親の元で育ったフランク。

そして、その父親は、とても野心家だった。

映画の冒頭、フランクの父親は、経営者が集まるパーティーで、こんな演説をする。

「クリームの入ったバケツに2匹のネズミが落ちました。1匹はすぐあきらめ溺れ死にました。しかし、2匹目は、あきらめず、もがき続けているうちにクリームはバターになり、外に這い出しました。今、この瞬間、私は、そのネズミになった気分です」

そのパーティに同席していたフランク。

フランクは、父親の演説を聴いて、満面の笑みで拍手を送る。

フランクは、野心家の父親を、心から尊敬し、愛していたのだろう。

天才詐欺師のフランクの生活は、16歳のある日迄は、幸せそのものだった

野心家の父親、そして、その父親を愛する母親。

2人の夫婦仲はとても良く、フランクは、そんな愛に恵まれた環境で、大切に育てられ、幸せな毎日を送っていた。

しかし、ある日を境に、その幸せな生活が一変する。

フランクが16歳の時、父親の事業が傾いてしまったのだ。

事業が傾き、資金に困ったフランク家は、自宅や車を売り払い、安いアパートに引っ越すことに。

その頃から、フランクの両親の仲が悪くなり始める。

ある日、フランクが学校から家に帰ると、母親と見ず知らずの男が一緒にいるところを目撃してしまう。

母親は浮気をしていたのだ。

フランクは、その事に気付き、苛立ちを募らせる。

しかし、フランクは父親に、母親の浮気を話すことはしなかった。

フランクは、父親と母親が仲の良かった昔の生活を、心の底から望んでいたからだ。

そんなフランクの望みもむなしく、フランクの両親は、離婚をすることになってしまう。

ある日、フランクが家に帰ると、そこには、フランクの父親と母親、弁護士が待っていた。

弁護士は、フランクに書類を渡し、こう言う。

「これは読まんでいい、退屈な書類だからね。大切なのはここだけ。君が誰と住むかが書いてある。台所に行って署名欄にサインを」

フランクは、両親が離婚するという現実を受け入れられず、家から飛び出し、街へ走り出す。

そして、フランクは16歳という若さで、ひとりで生きて行く決意をしたのだ。

天才詐欺師のフランク、世界各地で小切手の偽装を繰り返す

家出をしたフランク。しかし、16歳のフランクにはお金がなかった。

そのため何としてでも、お金を稼ぐ必要があった。

そこでフランクが考えついた方法が小切手詐欺であった。

最初は少額の小切手詐欺を繰り返していたが、その内、社会的に身分の高い地位の人は、小切手で高額のお金を引き下ろせることを知る。

そのことを知ったフランクは、パイロット・医者・弁護士などに成り済まし、小切手詐欺を行うようになる。

フランクは、恵まれた容姿に、偽った社会的肩書き、ありあまる程のお金を使って、たくさんの物を手に入れる。

しかし、いくら、お金や高級車、美女を手にしても、フランクの心の中は、孤独だった。

自分を偽り続けることでは、孤独感や寂しさ、ひとりの虚しさを払拭することは出来なかったのだ。

FBI捜査官のカール。彼もまた、孤独であった。

天才詐欺氏のフランクを追う、FBI捜査官のカール。

彼もまた、孤独であった。

気難しい性格のカールは、絵に描いたような仕事人間だ。

その気難しい性格のせいか、カールには、離婚歴があり、別居中のひとりの娘がいた。

職場の同僚と冗談を交わすような人柄でもなく、毎日、ひとりで、生真面目に仕事に取り掛かっていた。

そして、なんとしても、天才詐欺師のフランクを捕まえてやると意気込んでいた。

しかし、いつも、あと一歩というところで、天才詐欺氏のフランクを取り逃がしてしまう。

偽りの中で、自分の居場所を見つけた、天才詐欺師のフランク

フランクが医者に成り済ましているとき、勤務先の病院内で出会った女性と親密な関係になる。

そして、その女性の父親の職業が検事だということを知る。

その頃のフランクは、医者への成り済ましも潮時だと感じていたので、次に成り済ます職業を考えていた。

フランクは、彼女の父親の職業が検事だと言うことを知り、彼女に婚約を持ちかける。彼女の父親を利用して、次は、弁護士になろうと考えたのだ。

フランクは偽りの経歴と、持ち前の詐欺テクニックで、見事に、彼女の父親に気に入られることに成功する。

フランクは、利用することを目的として、彼女や、彼女の両親に近づいた。

しかし、いつしか、フランクは彼女と、その両親との居場所に居心地の良さを感じ始める。

なぜなら、そこには、フランクの父親と母親が仲の良かった頃と同じような生活があったからだ。

天才詐欺師フランクの思いと、FBI捜査官カールの思い

彼女と彼女の家族との居場所に、居心地の良さを感じ始めたカールは、今の生活が続いて欲しいと思い始める。

自分を追ってくる捜査官に捕まることで、今の居場所がなくなってしまうことを恐れ始める。

そして、フランクは、自分を執拗に追ってくるカールに、このように電話で告げる。

「足を洗いたい。足を洗って、結婚して、普通の暮らしをしたい。休戦しよう。僕のことは、ほっといてくれ、カール。お願いだ。追わないでくれ。」

フランクに対して、カールは悲しそうにこう返答する。

「やめられない。それが私の仕事だ。」

追われる側と追う側、立場は逆だけれど、どこか似た物同士の2人は、お互いを認め合っていた。

5年間の歳月をかけて、ついにFBI捜査官カールは、天才詐欺氏フランクを捕まえる

フランクと彼女との結婚式当日、カールは、その結婚式に潜入し、フランクを捕まえようとするが、また、あと一歩のところで、フランクを取り逃がしてしまう。

また、自分の居場所がなくなってしまったフランクは、フランクの父親と母親が出会った、フランスの街に行き、そこで、小切手の偽装を続ける。

フランクがアメリカからフランスに飛んだことを突き止めたカールは、フランクの小切手偽装工場に、飛び込み、フランクを見つけ出す。

フランクは、またも、カールから逃げだそうとするが、カールは、フランクを熱心に説得する。

なぜなら、その頃、フランクは世界的な犯罪者として、国際指名手配されていて、工場の外には、銃を持ったフランスの警察官が待ち構えている。

フランクが工場から逃げ出したら、フランクは射殺されてしまうのだ。

フランクは最初は、カールの言うことを信じなかった。

自分を捕まえるために、嘘をついていると疑った。

しかし、最終的にフランクは、カールのことを信じ、自らカールに捕まる選択をする。

フランクのお陰で、カールは射殺されずに済んだのだ。

偽りの中ではなく、現実に、自分の居場所を見つけたフランク

カールに捕まったフランクは、フランスからアメリカに飛行機で護送される。

飛行機で護送中、フランクは、カールに、父親に電話をさせて欲しいと頼む。

しかし、フランクの父親はすでに事故で亡くなってしまっていた。

そのことを知ったフランクは、もの凄く落ち込み、飛行機のトイレに立てこもる。

そして、フランクは、飛行機が着地すると同時に、カールの元から逃げ出してしまう。

逃げ出したフランクは、フランクの母親の家へ向かった。しかし、家の窓越から、フランクが知らない小さな女の子と、母親、自分の父親ではない男の姿を見る。

フランクの母親は、既に新しい家族を作っていたのだ。

それを見たフランクは、その場で泣き崩れる。そして、そこに駆けつけたカールに捕まるのだった。

その後、フランクは、裁判で、12年の禁固刑を言い渡される。

ある日、服役中のフランクのもとを訪れるカール。

そこで、カールは、フランクにある提案をする。

その提案とは、一緒にFBIで働けば刑務所から出られるというものだった。

天才詐欺師のフランクの能力は、FBIに必要とされていたし、カールは、フランクに更正して欲しいという気持ちが強かった。

フランクは、この提案を受け、カールと一緒に、FBIで働くことになる。

フランクがカールと働き始めてしばらくすると、仕事の休日が訪れる。

しかし、フランクは現実世界の休日に何をすれば良いのかが分からなくなり、またもパイロットの格好をして、空港へ向かう。

フランクの異変を感じたカールも空港へ向かい、カールにこう告げるのだった。

「今夜は飛ぶがいい。止めないよ。月曜には戻るだろう?」

そして、月曜日の朝。

始業時間が過ぎても、フランクは出社していない。

カールは、心配そうに周りを見回す。

しかし、フランクの姿はどこにもない。

カールは、悲しそうに仕事を続け、偽造小切手に目を見入る。

すると、フランクの声が。

カールが顔を上げると、そこには、いつものようにフランクが立っていたのだ。

フランクとカールの会話とともに、この映画の幕は閉じる。

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」の感想

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」を見て、もの凄く、自分の人生について、考えさせれました。

この映画は、「孤独」や「生き方」、「自分の居場所」、「人との出会い」、「友達」、「家族」など、人生で何が大切なのかを2時間半という短い時間で、とても分かりやすく伝えてくれます。

以下に、私が「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」を見て、心に残った場面と、その感想を書きます。

「いいね。嘘をつき続けろ。そのうち嘘が本当になるぜ。」

この台詞は、フランスの工場で、カールが、「工場の外へ出たら死ぬぞ。」と、フランクを説得しているときに、フランクがカールへ放った台詞です。

天才詐欺師として、自分の身分を偽り続けたフランクの言葉だけに、とても重みがあります。

しかし、私には、この言葉がどうも他人事に聞こえませんでした。

虚構に満ち溢れた、現代社会に生きる私達の生活。

この台詞は、そんな私達の生活そのものに対しての台詞でもあるのではないでしょうか?

「なぜ?お前には、嘘の暮らしの方が楽か?」

この台詞は、FBIで働きはじめたフランクが、またもパイロットの格好をして、飛行機に乗ろうとしているときに、カールがフランクに放った台詞です。

長い間、嘘の世界で生きてきたフランクにとっては、この言葉は、まさにフランクの的を射ていたのではないでしょうか?

そして、私達の普段の生活でも、嘘をつきながら暮らしていた方が楽だと思うことがたくさんありますよね。

たとえば、友人や恋人、家族などとの関わりのなかで、自分の本心を出さないで、嘘の自分を演じていた方が、楽なことが多っかたり。

しかし、最終的に、フランクは、嘘の自分よりも現実の自分を選びました。

フランクは悟ったのだと思います。嘘をついてたくさんの物を手に入れても、嘘で手に入れた物は全て、嘘で作られた物であり、嘘で作られたものでは、自分は幸せになれないと言うことを。

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」が教えてくれる、人との出会いの大切さと、人に心を開くことの大切さ

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」という映画の一番の驚きは、この映画が実話を元にして作られていることです。

そして、フランクとカールが、今でも仲の良い友達であるというから、驚きです。

フランクは今は結婚もしていて、3人のお子さんにも恵まれ、幸せな毎日を送っているそうです。

フランクにとって、人生で最大の良い出会いが、カールとの出会だったのだと思います。

そして、カールとの出会いが、フランクにとって、人生で最大の良い出会いになったのは、フランクがカールに心を開いたからなのではないでしょうか?

この映画で改めて気付かされた、人との出会いの大切さと、人に心を開くことの大切さ。

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」という映画は、人が幸せになるために大切なことを教えてくれる、とても感慨深い映画です。

「キャッチミー・イフ・ユー・キャン」を、まだ見ていない人も、見たことあると言う人も、忙しい毎日に疲れたなと感じたときに、たまに、この映画を観て、感慨にふけてみても良いかもしれません。

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